2013-01-01から1年間の記事一覧

あつくしずかに語れ

〜40年目のラブレター〜 君よ あつくしずかに語れ とおい空に雲がながれ 冷たい風が君をつつむ 君はしずかに悟る この一瞬の中に君はいて 永遠の中にいることを 一瞬の連続が永遠なのではなく 永遠は一瞬のうちに宿ると 君よ あつく語れ そして しずかに語…

路木ダム裁判

路木ダム裁判も最終局面に近づいた。次回が10月2日で、最終結審が11月20日と決まった。 最終的な争点が明らかになりつつある。費用対効果B/Cの問題だ。公共工事は、基本的に工事にかかる費用(C)が、便益(B)を上まわらないことが前提となる。…

時間と時

先週はじめだったか、弱い台風17号が鹿児島県の枕崎付近に上陸し、宮崎県へと抜けて温帯低気圧になった。台風の九州上陸は6年ぶりだったらしい。 たいした台風でもなかったので気にも止めないで忘れていたが、先日、海へ行って驚いた。台風が運んだ流木が…

あなたはあなたの影を地面に焼きつけることができたか

弱い存在でしかない つくづく思う あなたは生まれて今日まで生きた しかし 明日 あなたの影はないかもしれない 時は過ぎる 地球は回り 銀河は回転する かの国では 武器を作るために幾十万人が働き この国では 日々核廃棄物を作るために 何万の人が働く これ…

このネコ、どうよ2

チビネコがきてからそろそろ3週間になる。 与作とは気が合うようで、追いかけっこをして遊んでいる。 しかし、問題はチビスケだ。 チビスケは、与作が来た時もそうだったが、徹底して威嚇し、寄せ付けない。2匹がいないのを確かめるように餌を食べにくる。…

汁粉

八月も終わりに近づいてから雨が続くようになった。 それでも時々太陽が出ると暑かったのが、今日は一度も太陽は出ないで、午前中は土砂降り、午後はシトシトと降り続いた。気温が下がって、一日を通して25度だった。 それで、「汁粉」という話を思い出し…

街中ギャラリー

11月1日から5日まで『大陶磁器展』が開かれる。 これと並行してポルトやアーケード付き商店街の銀天街では、『街中ギャラリー』がある。 10月に阿蘇で行われる「クラフト展」に申し込んだが、応募者多数のため、ということでキャンセル待ちになってし…

 責任をとるということ

今、社会はますます生きにくくなっています。非情で、残酷な社会は、特に若者たちに対して牙をむいているように思えます。 生きにくい世の中が加速しています。本来なら2011年3月の東北の大地震と大津波は、たくさんの犠牲の上にですが、わたしたち人間…

夏、いまだ去らず

ここ4,5日の暑さは半端じゃなかった。夜中の12時を過ぎても室温は35度。朝起きて、33度。 座っていると背中を汗が流れていく。こんな中、山下さんちが東京へ帰って行った。彼の休暇に合わせて4カ月の天草生活が終わった。おい、イルカ号、傾いてい…

小さな菜食主義者その後

ツワブキの葉を食いつくした彼らは、サツマイモの葉っぱに取り付いています。「菜食主義者は、すべてやさしい」というのは間違いで、 「やさしい生き物には、菜食主義者が多い」が、本当だろうと思います。彼らの顔を見ていると、どうしてもそう思ってしまい…

熱帯化・・・。

温暖化どころではない。最近の暑さは熱帯化しているのではないか。 天草には、『盆北』という言い方がある。 これは、お盆を境に北風が吹き始めて涼しくなる、という意味だ。 太平洋高気圧の勢力が弱まり、高気圧の縁を回り込むようにして北寄りの風が吹き始…

このネコ、どうよ

昨夜の3時過ぎのこと、庭でネコの泣き声がするので目が覚めた。 なき声が、ニャッニャッと短くなくチビスケに似ている。しかし、チビスケよりもはるかにかん高い。近所迷惑だ。 庭に続く台所の扉を開けたら飛び込んできた。まだ小さい白ネコだ。足に顔をこ…

歳をとった看板屋

ホテルが外壁の改装工事をすることになり、看板も一新することになりました。 ところが、この看板の仕事を受けた看板屋さんが、五月の連休明けから体調を崩して入院する事態に。七月に退院はしたものの、とても四階建てのホテルビルの、屋上からさらに高い「…

クロスケ作品集

キョンキョンの話は、今回で区切ります。他にもキョンキョンが登場する話はあるのですが、それはまた、別の機会に回そうと思います。ここは希望的観測で、「またの機会」ということにしましょう。したがって『クロスケ作品集』に入るものは、『レストランク…

4年前の看板

この看板をつけたのは、4年半前でした。 商店街が閉まった後の、夜中11時作業開始。季節は冬。2月最終日。終わったらあったかいラーメンを食べよう。手伝ってくれた二人にはそう言ってありました。 およそ80センチ×180センチの板5枚をつないでいき…

田舎暮らし

キョンキョンの話がまだ終わらない。 これが終わって、一冊の本と思っているのに困ったことだ。 カミさんには7月いっぱいといってある。しかし、7月はあと数日しかない。週末は苓北で環境会議の反省会と称しての飲み会があるし、日曜日は、講談の神田香織…

山本太郎が当選を決めた熱い夜

連日の猛暑。 うちの猫どもは、風の通る裏口の日陰でお昼寝。 夜になって、ほぼ満月の月が輝き始め、参議院選挙速報。 気になっていたのは、東京選挙区の山本太郎。 比例区では、緑の党から出馬した三宅洋平。 IWJの山本太郎事務所からの中継に見入っていた…

天草環境会議30年

30年という歳月は長い。よちよち歩きの子どもが、お父さん、お母さんになって自分の子どもの手を引いている。当時30代の若者が、60代の老人になっている。が、しかし、彼らのだれ一人として老人になった自覚はもっていない。 おそらく彼らは、自身の内…

嗤う「風ネコ」

一気に夏の空がやってきた。 気温は夜になっても32℃。あまりに暑いので、扇風機にネコをぶら下げてみた。 するとどうだ。ネコはカタカタと嗤いだすではないか。 「2020年、東京でオリンピックだって。冗談じゃすまないぜ。どこから見ても醜悪な猿にし…

初めてのニョッキ

いただきもののジャガイモが使っても使っても減らない。 コロッケをつくり、カレーをつくり、煮物、肉じゃが、ポテトサラダときて、ついに今日、初めてニョッキに挑戦。 大小6個のジャガイモを丸ごと鍋に入れ、茹で始める。時計は午前10時10分。 ジャガ…

これよりやさしさの王国

七月 列島は梅雨の最中 暑かったり 寒かったり 雲は湧き 雲は流れ 月は夜毎に細くなり 命が一つ途絶えた 新宿中村屋 ぼくたちの結婚式 五歳の君が歌ってくれた『森のクマさん』 歳月は流れ 歳月は しかし だれも幸福にはしなかった だれ一人として きみの居…

週末のパスタ

我が家では週末、たいていはパスタになる。 今日はアサリとインゲンのパスタで、先週は、ミズイカのパスタだった。 そもそも、麺類が好きな家なのだ。そばやそうめん、うどんなどは、パスタとともにどれかひとつ、あるいは全部常備している。 名古屋のきしめ…

髪を切る

この前髪を切ったのは、たしか去年の十月頃だったように思う。 もう、六月も終わろうとしているから、そろそろ八カ月になるか。 最初で最後の床屋に行ったのが、十九の時だったから、この調子で四〇年過ごしてきたことになる。床屋泣かせの人生だ。 それにし…

小さな菜食主義者たち

春にツワブキの根っこを植えていたら、丸い葉っぱがでて、葉っぱは少しづつ大きくなっていました。ところが、先ごろその葉に小さなまだらの点が見え始め、それは日を経るごとに増え続け、今日見たら、葉っぱの全体が虫食い状態。いや、小さな菜食主義者にし…

カエル、あるいは永遠ということ

いいか、真理とは共通項だ。したがって、すべてこの世界が共有するものを刺し貫いていなければならない。真理とは、始まりと終わりだ。誕生と死だ。かたちのあるものは、かならず、そのかたちをなくす。 それでは永遠とは何だ。 おれは思うのだ。永遠につい…

ネコも一匹 人間も一人

ジメジメして暑い 昨日の夜からずっと30℃だ 何とかしてくれ、と与作が言う 内も外も同じじゃないか この家に冷たいところはないのか あんたらはいいさ、いよいよとなったらみんな脱いじまって つるつるの裸になればいいんだから けどさ、おれらは毛皮着て…

  雲を追って走れ

南の方角に雲のかたまり 雲に向かって走るおれは 長い旅から帰ったところだ 朝に出かけて 昼に帰る 長いながい旅から 今帰ったところだ

自分の言葉に規定される

かって、『買った方が安い』という話を書いたことがある。それからしばらくして、ぼくは釣りをしなくなった。当時はまだ釣りをしていた。天草に越してきて二十年近く、ほぼ一週間に一度は釣りに行っていた。そのころ、ぼくは名人と呼ばれていた。手ぶらで帰…

大きくなった与作

与作が家に来てからそろそろ一年になる。 与作は、夜の道でカミさんの車に轢かれたのだった。まだ小さい与作は、口と鼻から血を流していた。段ボールの箱にバスタオルをしき、その上に寝かせた。このまま死ぬかもしれない、と思っていた。その時は、世界一不…

沈黙の海

昔は朝早くから騒がしかったと、漁師の友人は言う。 夜明けとともに先を争って漁船が港を出ていく。エンジンの音がうるさくて寝ておられん。そう言えば、おれも漁師だった。こうしちゃおれん。 友人は、その朝の光景を思い浮かべているのだ。 もう今年で三年…