嗤う「風ネコ」



一気に夏の空がやってきた。
気温は夜になっても32℃。あまりに暑いので、扇風機にネコをぶら下げてみた。
するとどうだ。ネコはカタカタと嗤いだすではないか。


「2020年、東京でオリンピックだって。冗談じゃすまないぜ。どこから見ても醜悪な猿にしか見えない猪瀬と、これまたオランウータン麻生が、オリンピック委員の面々の前で東京招致をプレゼンする。まったくの猿芝居だな。
 もしも万が一、お猿さんコンビの招致活動と、それからもちろんグローバル企業の裏金とが功を奏して、2020年のオリンピックが東京に決まったとする。現在2013年だから、これから7年後ということになる。しかし、おれが思うに7年後の東京は、あるかどうかさえ分からない。あったとしても阿鼻叫喚の地獄だぜ。もちろん、放射能地獄だ。東京に決定したオリンピック委員たちは当然、責任を追及される。


 今や、福島で原発が爆発して、東北ばかりか、関東までが放射能に汚染されていることは、全世界の共通認識となっている。知らないのは大多数の日本人だけだ。日本政府とマスコミは、徹底した情報隠しをやっている。おれに言わせれば、『見ざる、言わざる、聞かざる政策』だ。お人よしの国民は、まだ日本という国を信じている。
おそらく、2020年、東京でオリンピックが開催されても辞退する国やチーム、個人が続出するだろう。日本ではほとんど報道されなかったが、去年のロンドンオリンピックの入場行進。日本選手団が首にかけていたペンダントが問題になり、日本選手団は行進の途中で退場門へと誘導されたのだ。
このペンダントは、震災がれきを使って地元の中学生たちが作ったとされ、当時の野田首相が選手一人ひとりの首にかけたものだ。震災からの復興を願って。

しかし、放射能は、世界的にはこれほどにナイーブで、かつ冷徹な問題であるのだ。
それでも猿芝居は続く。犠牲にされるのは、これから復興を担う子どもたちだ。国が、国民を棄てはじめた。
今、参議院選挙の最中だが、安部が言う『美しい国』とは、未来にではなく、限りなく過去に向いているように見える。安部は、自らの過去の幻想を夢見ているのだ。
はっきり言おう。この国は戦後のある時期から、徹底した愚民化政策をとってきた。
「一日働いて疲れて帰ってくる人に、どうして政治問題や難しい思想の話を見せられますか」
30年以上前の日本テレビ社長の言葉だ。テレビでは、お笑いやバラエティ番組のオンパレードとなる。


選挙予想での自民党の大勝に気を良くして、安部は「改憲」と口にした。選挙結果次第で、「改憲」へのスピードは速くなるのかもしれない。
 この国は、今や限りなく残虐で非道な顔をしているだろう。それは、先の大戦でアジアの国々に見せた、あの顔でもある。


 お前らは国から棄てられたのだ。それでもなお、日本という国を信じるのか。
 国家は、とっくに抜け殻になっていて、中に巣くっているのは、巨大なカマキリだ。
 お前らの首を狙っているカマキリなんだぜ。目を覚まして、もうちょっとシャキッとしたらどうなんだ。