2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

11月最後の日に

朝から冷たい雨が降り始めた。午後になって雨は激しくなり、風も吹いてきた。 そして、この日、郷土史家の鶴田文史さんが亡くなった。78歳だった。「祇園橋」の問題が持ち上がってから、鶴田さんの自宅で何度か会議が開かれた。9月には、集まった署名を天…

ネムノキの種

家の周りにさやえんどうを平たくつぶしたようなものが落ちている。 あちこちで見かける。 こんな形だ。 これは何だろう、と思う。 どこから飛んできたのか。 ぐるりと家の周囲を見渡してみると、あった。 ネムノキは、こうやって方々に種を飛ばしているのだ…

誕生日の椅子

どういうわけか、このところ椅子を作っている。 7月の大雨で裏山が崩れ、ヒノキともども小屋の屋根に倒れ掛かった。そのヒノキが何とか使えないかと思案していた。「製材」ということができないので、斧とハンマーでヒノキを割っていく。ヒノキは割れるには…

路木ダムブックレット

12月初旬にも路木ダムについてのブックレットが発刊されます。 原稿も出そろい、今は校正段階です。 出版社は、「花伝社」。 タイトルは、「『森と川と海を守りたい』〜住民が暴く路木ダムの嘘〜」と決まりました。 定価は、多分860円です。表紙に使われるの…

たましいの時間

おい、若いの。昼間の時間がだいぶ短くなったな。ちゃんと仕事してるか。 俺は山の家で暮らして改めて考えたことがある。 それは時間ということと、一日ということだ。 若いの。お前さんは時間は無限にあると思っているだろう。たしかに、時間は無限に存在す…

街中ギャラリー『あやかし堂』

彼は、もうどれくらい妖怪の絵を描き続けているのだろうか。 なぜ、妖怪なのか。 『男喰い(めんくい)』とタイトルがあった絵には、男を飲み込む妖怪女が書かれていた。しかし、と思う。 これは私たちが生きている世界そのものではないか。多分、こういうこ…

街中ギャラリー『紙芝居のグレッチ』

グレッチは去年も来た。 一年ぶりに会ったのに、どこか懐かしさを感じる。 多分、30歳くらいだろうと思って、 「グレッチさんはいくつ?」と聞いてみた。 「40です」 あっさりと返ってきた。 「40というと、昭和49年の生まれ?」 「どうして分かるんですか…

街中ギャラリー『イヌの記憶』

古い鉄材を使って不思議な作品を作る人がいた。 この作品、名付けて『イヌの記憶』というのだと。「以前、美術館で個展をやった時に名付けたものです。こいつはオスで、もう一匹メスがいて、そっちは『イヌの記憶違い』というんです。 腹を空かせたイヌがい…