2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

さば。

散歩

散歩 二人が歌う フォォーイ、フォォーイ 雨の舗道を サンダル履きで 一人は右に 一人は左に傾きながら 二人は歩く 歌いながら 雨に滑りながら フォォーイ、フォォーイ 二人が夢見ていたのは 小さな喫茶店 コーヒーの香りあふれる店内 香りは舗道にまであふ…

ほめごろしのよっちゃん

ほめごろしのよっちゃん どうも影でささやかれているらしい。 でも、ほめるというのは、お世辞をいうのとはちがうのだ。 どこがちがうのかというと、ほめることは自分を認めつつ、相手を認めることなのだ。 お世辞は、自分を限りなくおとしめてしまう。 イギ…

雲がうまれるところ

風と 山と 雲と さらに 海と太陽と はたして きみはどれだろう南西の方角へと吹き抜ける 風か 地下深くのマグマに通じる血脈を持つ 山か 今日の偶然がつくる 雲か海は語らず 山は 空色の沈黙のまま 風が頬をなで ささやくきみはわたし わたしはたくさんの わ…

ハモの顔。

漁師さんからハモをもらいました。 それで、はじめてハモの顔をまじまじと見ました。 びっくりしたのは歯です。 上あごでは、周囲の歯は退化して、中央に一列、鋭い歯が並んでいます。 下あごには、先端に牙が2本。 こんな口でパクリとやられたら、どんな魚…

やさしさの系譜

やさしさの系譜 「やさしさ」ゆえに苦悩する若者たちがいます。 やさしさは、争いを好みません。 やさしさは、競争がきらいです。だから、すぐに譲ってしまいます。 それでも、いじめられます。 「そんなことでは、生きていけないのよ」 やさしいたましいは…

か・な・し・み

かなしみは かなしみは 煙のよう だって すぐに消えてしまうから かなしみは タンポポのよう だって すぐに白い綿毛となって飛んでいってしまうから かなしさは かあさんのよう なぜって そのあとは かあさんがすわっていたように あたたかいから

『見えないところで』あのね

『見えないところで』 あのね あのね 楠の木さんは引っ越すんだって どこか遠いお山のほうに ヒヨドリさんにお願いして それから 最近見かけないシロクロさんは元気だって 遠い山奥だけど 食べ物に不自由はしないって あのね、それから わたしだけど あのね…

今日から開店です。 ぼちぼち、ぼちぼち、ね。