2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

アサリが世界をつなぐわけ

「寛容」ということを思っていました。「寛容は、非寛容に対してもなお寛容たりえるか」と戦後の日本で発言したのは、フランス文学者の渡辺一夫でした。 それからまた月日が経って、地上は非寛容の嵐が吹き荒れています。3,4年前にアサリの生息調査に加わ…

名前が分らない花

毎年この季節に、山で可憐な花を見つけます。 リンドウとばかり思っていましたが、違うようです。 第一、リンドウの花の時季は秋でした。 八代で見つかった八代草とも違います。 薬草のセンブリにも似ていますが、やはり違います。 竹の林の中に、小さな紫の…

異邦人

心ある人よ 聞いてほしい 村は 異邦人をおそれ うやまい そして 排除する 異能の者よ 異形の者たちよ そなたの安住の地はどこにあるのか 月は細り また太り 天女の羽衣は幾重にも積み重なり 時は流れるのではなく 心ある人よ 聞いてほしい 村は 異邦人を愛し…

守ろうとする意思

思い出してごらん 子どものころ 海はどんなだったか 川とどんなふうに 遊んだか わたしは海に生まれ 川で育った 海の深みの色は恐ろしい青で 川の向こう側には 河童が座っていた 私の遠い記憶には 私の父と母がいて その父と母の記憶には また 父と母がいて …