スミレ

スミレは孤独だ
荒れ地に根付き
春に
一輪の花をささげる
だれに?
おそらく 創造主たる神に

孤独であることと
スミレがスミレの生を生きることは
当然の糸でつながっている
スミレは孤独の中にあって
満ち足りている
だれもスミレの幸せを奪うことはできない
なぜなら
スミレは今ここにあるから
一切の差異を超えて
生きているのだから

次にめぐり来る春には
やはり
スミレは孤独な花を咲かせるだろう