久々の苓北。快晴だが、風は冷たい。
33回目の頌徳祭。松本豊秋さんがハンガーストライキ中に亡くなってから35年が経つ。
「頌徳之碑」の下段にはこう彫られている。
「一命を賭して
郷土を
死守された
威徳を偲び
偉業を
後世に
語り継ぎ
守護神として
ここに祀る」
以来、33回の春を迎えた。
「去年はもうちょっと、桜が咲いとったばって、今年はちぃっと遅かぞ」
桜は一分咲きくらいか。
代表は間もなく82歳になる。車の乗り降りも難儀する。34回目の頌徳祭は、神のみぞ知る。
町民の会の事務所には、相変わらず食べきれないほどの料理が並ぶ。
事務所の裏には、ハマダイコンの花が風に揺れる。