現代瓦版

秋色のバッタ

思わぬ時期に台風襲来とは、東海から関東にかけて生息する わが同胞バッタにお悔やみ申し上げる。 ところで、先日の報道にわしの触角がふるえた。 熊本市では、ゴミ置き場からの空き缶の持ち出しを禁止する条例が10月から施行されたというのだ。 理由は、…

干しダコは嗤う

暑い、もう、無茶苦茶だ。 朝7時、日の出と同時に婆さんが俺を吊るした竿を持って、国道を渡る。車の排気ガスを避けて、潮風の中で俺を干そうというのだ。 そうだ、俺は干される。太陽は、容赦なく俺の手足の先まで焦がす。 昨日まで、この先の海岸で海水浴…

ほめごろしのよっちゃん2。

あのほめ殺しのよっちゃんが最近悩んでいるのだ 今日なんか冷え込んで、よっちゃんの居間の気温は8度だ。 よっっちゃんはズボンを2枚はき、マフラーを巻いて白菜と大根の鍋をつつく。 よっちゃんはこういうのだ おれってこれまでずっとほめてきたんだ なぜ…

満月。

ロ、ロ、橋の下のコウロギです。 最近、橋の下が混雑してきました。 若者が増えました。ダンボールがカラフルになっていくので、それと分かります。先日は、「ヘルプ」と書いたダンボールが現れました。 かわいい若者です。いいえ、若者というには、年をとっ…

アルチュハイマー

そのおじさんは犬を連れて釣りにくる。 メバル専門。したがって、おじさんと出会うのは秋から冬にかけて。「やることがのうなったんで、釣りにきとると。 腕は痛い。足は上がらん。背中も痛い。それでも、口ばっかりは達者で、みんなからアルチュハイマーと…

ほめごろしのよっちゃん

ほめごろしのよっちゃん どうも影でささやかれているらしい。 でも、ほめるというのは、お世辞をいうのとはちがうのだ。 どこがちがうのかというと、ほめることは自分を認めつつ、相手を認めることなのだ。 お世辞は、自分を限りなくおとしめてしまう。 イギ…

やさしさの系譜

やさしさの系譜 「やさしさ」ゆえに苦悩する若者たちがいます。 やさしさは、争いを好みません。 やさしさは、競争がきらいです。だから、すぐに譲ってしまいます。 それでも、いじめられます。 「そんなことでは、生きていけないのよ」 やさしいたましいは…