ほめごろしのよっちゃん2。


あのほめ殺しのよっちゃんが最近悩んでいるのだ
今日なんか冷え込んで、よっちゃんの居間の気温は8度だ。
よっっちゃんはズボンを2枚はき、マフラーを巻いて白菜と大根の鍋をつつく。


よっちゃんはこういうのだ


おれってこれまでずっとほめてきたんだ
なぜかって、みんな生きてるじゃないか
立場や境遇や宗教や国や民族やその歴史や
みんなちがう
でも、たった一ついっしょなのは
いま、生きているということだろ
自分が生きているのと同じように
みんなも生きているってことだろ


どうなんだろ
世界の人口が半分になってもいいから
自分の信じる神の国を地上につくる
そんなこと だれが許した
その半分がさらに半分になっても
真理はわれとともにあり、か
半分の半分がさらに半分になっても
われ、正義のもとに戦う、か


ほめ殺しのよっちゃんは、悩んでいるのだ。
寒さのせいばかりではないと思う。