古江岳

写真で見えている海がどこかと問題になった。
事の発端は、今度の土曜日の「自然観察会」の案内チラシを作っていた笠井さんが、「古江大神宮から見える羊角湾」と説明書きを入れたことから始まる。それはちがう、とすぐにメールで反論が来た。ところが、そのメールは、羊角湾ではなく、有明海だとあった。冗談じゃない、とぼくが反論した。有明海とは、島原半島と熊本・天草の西側にはさまれた海域を指す。熊本の西側と天草の東側にはさまれた海は、不知火海あるいは八代海と呼ばれる。

しかし、方向を感じるのは誰でもができるものではないらしい。太陽が昇るのは東だということはみんな分かっている。沈むのが西ということも分かっている。問題なのは、そのことと今自分が立っている地形(地図)とを重ねることができないのだ。

同じようなことは天気の予報についてもいえる。
今日の雲を見、気象庁の衛星画像と気圧配置を見れば、おおよその明日の天気の予想はつく。
要は、関心があるかないかだと思う。

こんな面倒な話はやめよう。
古江岳ではアザミが咲いていた。


それから神社の狛犬


「あ、これはタツナミソウだ」と熊本の中島さんが声をあげた。
「すごい、すごい。あちこちにいっぱいある」

浮世絵の「波」を想像してもらいたい。


結局、チラシは「不知火海」で落ち着いたようだ。