控訴審四回目(福岡)

控訴審は、昨年の8月、11月、今年に入って2月とあり、今回の4月が4回目になる。

雨の予報だった。熊本は午前で止むことになっていたが、福岡は午後まで降り続く予報だ。
10時半に天草を出発。公判は午後3時半から。その前の3時から門前集会の予定。

高速を走る間中、細かい雨が降り続いた。
しかし、裁判所では雨は降っていない。誰が発案したか、持っている傘に横断幕をしばりつけて掲げた。

法廷では黒いスーツ姿が目立つ。
熊本県が雇った弁護士たちと県の職員、天草市の顧問弁護士と水道課の職員と椅子が足りないほどの盛況ぶりだ。
彼らは一応に公費でここにいる。県と市の職員は出張扱いだろう。

一方、こちらは高速料金とガソリン代を今日の天草からの参加者4人で割った。一人当たり4000円と出た。

今日はおまけがついていた。
高速を降りて、松橋から三角に向かう途中でガス欠になった。ガソリンスタンドを探して歩いた。やっと探したスタンドだったが配達はしませんという。
「なんとかしてあげたいけど、一人なんですよ」
「困ったな」
彼は物置をかき回して4リットル入りのブリキ缶を見つけた。
「とりあえず、これでどうでしょう?」
ぼくは車で待っている人に電話を入れた。
「4リットルのガソリンを分けてもらったからこれから帰るけど、30分くらいかかるだろう」
そばで聞いていたスタンドの彼が見かねていった。
「もうちょっと待ってもらえば、送りますよ。店は7時で閉めますから」
時計を見たら6時50分だ。待つ、待つ。いくらでも待つ。

こうして天草まで帰り着いたのは、9時近くになっていた。

写真は市川弁護士と土森さん。