トンボの値段



天草では2月4日の昼過ぎから急激に寒くなった。
2月初めのころは、4月の陽気だった。東京から来た山下さん一家が帰るころだから2月2日のことか。この陽気で、レタスは成長の速度を速め、日にちを置いて植えていたレタスが、一気に収穫の時期を迎える。市場にレタスがあふれるから値が下がる。苓北のレタス農家は頭を痛めていた。

ところが、2月4日から寒くなって、もう、10日近くになる。合間には冷たい雨が降る。今日も昼前から雨が降り出した。今日の九州の雨は、明日以降、関東に雪を降らせるのかもしれない。まだ記憶に新しい悪夢の2月8日のように。


トンボの値段で悩んでいる。
「一日、何個作れますか?」とよく聞かれる。

これに答えるのが難しいのだ。
トンボを作るには、山に行って竹を伐るところから始まる。ぼくの場合、一回に1,5メートル程度に切った竹を3,4本かついで山を下りる。同時に、トンボの胴体になる部分の枝の根元を持ち帰る。これが50組くらいだろうか。


そこから竹を寸法に切って、割る。割った竹を削る。胴体の部分を加工する。組み立てて、バランスを見る。


ところがこれだけではない。ぼくはトンボが止まる台座を流木で作っている。

先日、楽天のネットショップで見たら、バランストンボを2980円で売っていた。とてもこんな値段では売れない。
ぼくが悩んでいるのは、1000円にするか、1500円にするかだ。

最初の質問に答えねばならない。
「一日、何個作れますか?」
頑張って作って、一カ月に100個。つまり、一日三個。

4月の初めの土日には、一年ぶりに阿蘇・高森に行ってくる。手作り品の展示即売会だ。

新しい出会いがあると思う。