羊角湾干潟調査
羊角湾の干潟は広い。とんでもなく広い。
ウミニナの調査研究で、元名古屋大学教授の大沢さんが羊角湾に来た。
ウミニナ?それはこんなもの。
「中部日本から瀬戸内海にかけては、ほぼ壊滅状態です。九州へ入って福岡あたりにわずかに生き残っています」
それが、羊角湾には掃いて捨てるほどいる。
たしかに、ここ羊角湾は、絶滅危惧種の宝庫なのだろう。プロペラのようにねじれ、その名もプロペラ貝という貝も、生貝が見つかるのはここだけだ。
ここにはオキシジミも多数生息している。
しかし、これもいつまで続くことか。
羊角湾には三つの川が流れ込んでいる。一町田川と早浦川、路木川だ。
一町田川と早浦川の上流には温泉施設がある。温泉からの排水は、幼生たちに影響を与える。そして去年、路木川はダムによって分断された。
こうしてみると、羊角湾の運命も時間の問題かもしれない。