映画『ダムネイション』を見る
球磨川では、荒瀬ダム撤去が進んでいる。その現場でもある八代市坂本の公民館で『ダムネイション』の上映会があった。観衆は50人くらいか。
「照明を落とすと、暖房も消えてしまいます。古い公民館なので、すみません。少々寒いかもしれませんが、よろしくお願いします」と、主催者のあいさつがあった。
映画ではサケの生命力に圧倒される。
そして、自然とは何かと考えさせられる。さらに、人間の充足や平安とは、と考えてしまう。
ヨーロッパでガリレオやデカルトといったところから始まる自然科学は、20世紀に入ってアメリカでは、主に水力発電用としてのダムを作り、ダムは巨大化し、川を分断した。この後に来るのが原子力ということになる。
映画の最終場面で、インタヴューアーが先住民の老人に質問する場面がある。
「このあたりに外来種はいますか?」
老人はニヤリとして答える。
「いるよ。白人さ」