引っ越しの時期?


昨日から今日にかけて、2軒の空き家を見た。
以前から引っ越したいので、空き家の情報をお願いします、と声をかけておいた。そしたら昨日、まったく別々なところから2件の空き家があります、という情報。
昨日の午前中に一軒を見、今日の午前中にもう一軒を見た。
まずは昨日の家から。
大きい。

陽当たりのいいリビング。
台所には、囲炉裏も。

一階だけで6畳から10畳サイズの部屋が6つもある。二階にはフローリングの部屋が2つ。
見ていて次第に気分が重くなってきた。この家族の最大人員数のときにこの家を作ったのだ。おじいちゃんとおばあちゃんがいて、夫婦がいる。子どもはおそらく二人で、二階のフローリングの部屋は子供部屋だったのだろう。しかし、その状態は長くは続かない。おじいちゃんが死に、やがておばあちゃんも死ぬ。子どもたちは成長して家を出ていく。それから、夫婦も最後のときを迎える。こうして残ったのが、この大きすぎる家だ。


反して、今日見てきた家は、どこから見ても立派ではない。地元で建設業を営む社長の実家だった。対向車が来たら絶対離合できない道を走る。ずいぶん走って着いたのが、この家。

山の中の一軒家といったところだ。
「この先には家が一軒あるだけです。道はそこで行き止まりです」
社長はにこやかに言う。
「離れは取り壊します。これは僕が修業時代に初めて作った家です。18でした」
「当時はまだサッシというものがなくて、この窓の桟もノコギリで引いて作りました」
指物師の福田さんが20年以上も住んでくれていました。作業場の材料や道具は使ってもらって結構です」


春からこの家に住もうと思う。