天草西海岸 春の陶芸祭り

「春の」といってもすでに初夏の陽気です。

ここは「内田皿山焼」。松本佳代ちゃんが山菜おこわを売っていたので、山を見ながら昼食。
内田皿山は、木山陶石と一体です。木山姓は、天正の天草合戦(1589年)で討ち死にした木山弾正の血縁でもあります。

ここから一気に下田南の「十郎窯」へ。十郎窯はもともと「郷山亀窯(ごうさんきがま)」といっていました。亀山郷という窯元の名前をひっくり返しただけでしたけど。それが結婚して、奥さんの実家のある下田南にあたらしく窯を開いて「十郎窯」です。
工房の裏は海です。

ここからさらに南へ行くと、高浜。
高浜には「寿芳窯」があります。寿芳窯の歴史も古くて、1700年代の半ばに上田宜珍(よしうず)の父が窯を開いたのでした。そして、この上田家も代々の庄屋です。
上田家は、戦国の時代、真田雪村らともに戦ったと伝えられています。戦に敗れた一行は、西へと逃げます。たどり着いたのが天草・高浜であったと。そして、追ってから逃れるために本当の姓(滋野)をつかわず、出身地の上田を名乗ったのだとも。

この家は、築200年だとか。家の中には捕りものに使われたサスマタが壁にかかっていたりします。
離れには、与謝野晶子も宿泊したのだと。
その離れです。

400年、500年前の光景が目の前にくり広げられるようです。