2009-02-02 砂糖湯 詩 「砂糖湯を飲もうか」 夕食のあとで すっかり 赤い顔をした父親が言う なんのことはない 妹や弟の湯飲み茶碗に スプーン一杯の砂糖を入れ お湯を注ぐ子どもたちは 父親のまわりに輪になって 熱くて 少し甘い砂糖湯をすする父親はなんだか上機嫌だ 「おい、母さんもどうだ」 夕食の後片付けをしていた母さんが いそいそとやってきて 少し離れて座る 手にはしっかり自分の湯飲みを持って「母さんは特別だ」 そう言って 父は スプーンに2杯の砂糖を入れるもう、母さんは 溶けてしまいそうだ