二度あることは、三度あった

 7月27日の目の負傷を一回目とすれば、先日のアブとムカデに刺されたのが二回目。そして、8月27日に三回目が起こった。

 うちの庭には残飯を食べにタヌキがくる。明るいうちだとカラスが来て食べてしまう。タヌキのために、暗くなってから残飯を持っていく。アカメガシワの大きな葉っぱを一枚折り取って、その上に残飯を置く。

    

 その夜、いつものように残飯を置いて帰りかけた。草をよけながら5,6歩歩いた時、サンダル履きの小指に鋭い痛みを感じた。その痛みは、アブともムカデとも違う。懐中電灯を当てたが、何も見えない。まして、アブや八チが飛び回る時間ではない。では、蛇か。でも、蛇の姿はなかった。

 時間とともに痛みは広がっていくようだった。ニガリをつけてから、水で洗い、ついでにとシャワーに入った。シャワーから出ると、今度はかゆみが全身に広がった。脚から腕、背中とジンマシンが出てきた。視界が狭くなった。ただごとではない。病院行きを決めた。

 この日、たまたま息子クンがいた。家を出るときには、息子クンの肩を借りてやっと車に乗り込んだ。
 運転は息子クン、カミさんは後ろの座席で大声をあげていた。
「もうすぐだからね。この坂を上って下りたら病院はすぐだかね。・・・もう下りているからね」

 病院へ着くと車いすに乗せられた。カミさんが受付で手続きをしているあいだにぼくは処置室へ入る。ベッドに寝て血圧、血中酸素濃度などを計る。血圧は85、酸素濃度も80台。「肩に注射!」医師が指示する。
 そのまま2時間くらい処置室のベッドにいた。視界は極端に狭くなり、寝ているのか起きているのかさえ判然としない。
「今夜は入院して様子を見たほうがいいと思います」と医師。否も応もなく入院決定。

 
 で、今日の夕方退院。明日、もう一度病院へ行って、なんとかという緊急時に使う注射をもらいに行く。使い方は、病院で教わった。緊急時に大腿筋に突き立てる。
「急ぐときはズボンの上からでも構いません。大事なのは、これを使ったら一刻も早く救急車を呼んで病院へ来てください」