チビスケ、はしごを上る

小屋の軒先にはしごが立てかけてあって、身軽な与作は、ここへ来た当初からはしごの上り下りをしていた。
しかし、チビスケがはしごを上ったのは見たことがなかった。そう、これまで一度も。
それが、今日上った。
2、3度ためらった後で、意を決したという顔つきでのぼり始めた。危なっかしい。
与作が大丈夫か、あいつ、といった顔で見ている。

昨日から急に冷え込んできた。小屋の屋根には日が当たっている。チビスケは、このお日様を求めて上ったのだ。



畑のわきの草取りをしていたら、見慣れない生き物がいた。多分これは、カスミサンショウウオだろう。この種もめっきり少なくなった。

滅びの道は、人が作っている。