福岡高裁当日


雨が気がかりだった。
朝の予報から、熊本から福岡にかけては合計200mmくらいの雨量になるだろうと覚悟していた。ところが、天草の出発時から雨はほとんど止んでいた。途中の高速でも霧雨がフロントガラスを濡らす程度。しかし、空は真っ黒だ。

「雨だったら門前集会は中止だな」と話していたが、何のことはない、高裁でも曇り空のまま経過した。
その門前集会の様子。

「収奪」ということを思っていた。
この国の権力は、ますます巧妙に、ますますなりふり構わずに国民から収奪する。
収奪された金が、たとえば東北の、あるいは福島の原発事故の補償に使われるならまだしも、まったくそうではない。新国立競技場の建設に2500億円と、アベの嘘の上塗りに使われる。

路木ダムは、九州の西のはずれの山奥の話だ。
しかし、ここにもまた、収奪された金が使われる。

人間は何千年もかけてよりよい社会を目指してきたのではなかったのか。過去の反省の上に現在があるのではないのか。その積み重ねが、歴史ではないのか。

今日の空のようにも暗い気持ちで帰路についた。