炭になる


火鉢を使い始めたら炭が必要になった。
ホームセンターでおが屑を集めて作ったという「オガタン」なるものを買っているが、10キロ2000円と安くはない。樫炭などは、5キロ2000円だ。
10キロ2000円のオガタンがどれくらい持つかというと、およそ、2週間だ。

これはもう、自分で炭を焼くしかないと思った。炭材は家の周囲にいくらでもある。
問題は、本格的な炭窯を作る技術も余裕もないので、いかに簡単に炭を焼くかだ。

「伏せ焼」という方法がある。地面に1メートル×1,5メートル、深さ4,50センチの穴を掘る。そこへ炭材を並べて入れ、トタンで覆って土をかぶせる。もちろん、空気孔と煙突をつける。(写真)

しかし、理屈では分かっていてもなかなかうまくいかない。
すっかり準備をして、着火してから、炭材が自燃を始めるまで2時間から3位間かかる。そのあいだうちわでひたすら扇ぐ。さらに、自燃を始めてから火を止めるまでにはさらに5時間から6時間かかる。炭材によってはさらに3〜5時間。冷ますのに半日から一日。

こうしてやっとできたのが、この炭。

買ったほうが安いんじゃない?という声がする。
しかし、それは別のところで稼いでいる人のことだ。いまのぼくは、ときどきトンボを売るくらいで、稼ぎはない。ならば、暖をとるための炭は、やはり自給しなくてはならない。