展示会二日目


展示会、二日目が終わりました。
ウィークデイということもあってか、お客さんもボチ、ボチです。


明日からの三連休を期待しましょ。



     トントン・パテルのお話し
       
        (2)

 
 ダーバは村の人たちを集めました。村に重大な危機が迫っていることは明らかでした。
 ダーバはみんなに向かって言いました。
「町から来たお役人は、目の前で白いものになってしまった。お役人が言っていたように、幸いこの村の者は、まだ、白いものが混ざった水を飲んでいない。今すぐ、村を出よう。どこへ向かうかは分からない。でも、とりあえず、この土地を離れよう、一歩でも遠くへ」
「故郷を捨てるのか」と声がしました。
「そうだ、今は捨てる。だが、いつか必ず帰ってくる」
 ダーバは力強く言いました。
 でも、村を出ることは大変なことです。この白いものがなくなるまでには、おそらく、山をいくつも越えねばなりません。食べ物も、飲み水もたくさんはありません。
それでも村の人たちは、自分の家からありったけの食べ物と水をかついで再び集まってきました。
「あぁ、パテル。わたしたち、どうなるのだろう」
 シンシン・ツツルが、パテルに言いました。
「分からない。ほんとうに、なにも分からない」
 だれにも分からないのです。とにかく、ここからできるだけ遠くへ離れるだけです。
「みんな、聞いてくれ」ダーバが言いました。「これからの旅は長い旅になると思う。だから、急がないでゆっくり歩いていく。それでも遅れそうな人がいたら、先頭まで伝えてくれ。それから、白いものの正体は分からないが、どうもいいものではなさそうだ。みんな、白いものを吸い込まないように手ぬぐいで口を覆ってくれ」
 パテルは、一口食べた白いもののざわざわした感触を思い出しました。もっともパテルは、すぐに吐き出したのですが。