葦原に茫々の風が吹く

人間の歴史は、ほぼ1万年周期ではないのか、と思う。
我々は進化するのではなく、退化を続ける。科学技術の発達なんていうのは、まったくの見せかけにすぎない。時とともに、便利さとともに、人の中心には大きな空洞が生まれ、それが成長していく。人の社会は、空洞を抱えたままに歪んで成長し、もはや、修復は不可能と思われる。

いったい、人が生きる上に必要なものとは何だ。
食糧と住居と衣服。それと、家族。
健康保険も年金もいらない。貯金もいらない。
老後はなにもない。
ネコのように。

葦原に茫々の風が吹く。
国もいらない。
地域で支え合う関係があれば、それでいい。
市も県も、いらない。
今日も、葦原に茫々の風が吹く。


一切を無視した村をつくろう
すべてを自前でまかなう
悲しみは分け合って
喜びは分け合って
権力はなく
だれもが生きていていいのだ

村には学校があり
学校には先生がひとり
役場には村長さんがひとり
職員はいない
そんな村ができると思わないか