31回目の頌徳祭


31年間、連綿と続いてきた。毎年、春分の日に仲間が集う。そして、この日から夏の環境会議がスタートする。さまざまな人が関わってきた。そして、亡くなっていった。東大の助手で、自主講座『公害原論』を貫いた宇井純氏も亡くなった。水俣学の提唱者の原田正純氏も胃がんの手術から脳梗塞まで抱えて、まさに満身創痍の状態だ。そんな中で、もう一年、もう一年と重ねてきたのだ。
 30年を経て、昨年の東北大震災と福島原発の事故は、改めてわたしたちにエネルギーとは、と問いかける。生き方そのものを問うているのだ。
 はっきりしているのは、現代の科学技術で原子力のコントロールはできない。まして、核廃棄物の処理は不可能だ。

 例年はソメイヨシノの蕾が膨らんでいるが、今年はまだ固い蕾のままだ。
 松本豊秋さんは、苓北町議会に機動隊を入れて苓北火電の建設を決めたことに抗議してのハンスト中に亡くなった。59歳だった。
 今日の参加者の多くが、その歳を越えた。松本さんの怒りと悲しみを思う。