弁護士は北海道から来た

 
路木ダム裁判
弁護士は北海道から来た


そう、天草までです。
県営路木ダムについて住民訴訟の3回目の公判が、3月3日に開かれます。この3回目から出廷してくれます。
もちろん、熊本で弁護士を探しました。しかし、結局、誰にも引き受けてもらえなかったのです。
なぜ、か。
まず、住民訴訟というのは、お金になりません。民事や刑事裁判であれば、弁護費用が算出されます。住民訴訟は、裁判そのものにお金が絡まないのです。裁判に勝ってなんぼ、ではないのです。
もう一つは、勝ち目がない、というものです。
弁護士は、自身の経歴を大事にするようです。負けることが分かっていて、金にもならない裁判だと判断したのでしょう。川辺川裁判では、中心を担ったI弁護士などは、「(弁護士をたてるとなると)百万単位で金がかかります。それでもやりますか」といった意味の発言をしました。
弁護士以前の問題だろうと思います。


しかし、北海道から来てくれた弁護士は、素敵な弁護士でした。自身『日本森林生態系保護ネットワーク』の事務局長でもあるということです。
「ぼくはね、天草にどんな照葉樹の森があるのかと思ってわくわくして来たんだよ」
「この森にはオオタカがいて、ハヤブサがいて、アオバズクがいる。日本に残った奇跡のようなこの森にダムを造っちゃいけない」
「それにしても」と彼は言いました。
「女性がいないなあ。男ばかりの運動は、理屈っぽくていけない。生活実感の目線が欠け落ちる」
 そ、その通りなのです。あまりにも的を射た言葉に吹き出してしまいました。