牛深公演終了


たまたまこの日だけ、青空が見えた。
CB400のバイクに乗ったブンちゃんも気持ちよさそうに現れた。



牛深の砂月に伝わる民話で、この日カミさんが選んだのは、腕が8本ある女と片目がつぶれ、片足が不自由な琵琶法師の話。

いくつもの偶然が重なって、公演の3日前に琵琶が手に入った。天草琵琶だという。
不思議に思うかもしれないが、天草は琵琶法師の島でもあったのだ。

「兵藤裕己著『琵琶法師』−〈異界〉を語る人々・岩波新書」に詳しい。


さて、琵琶を持っての語り。

たしかに琵琶の音色は哀しい。会場は何が始まるのかと息を凝らす。

最後の、背負い籠にクロガイをいっぱいにし、その重みゆえに青い海に沈んでいくビャンドン(琵琶法師)の話になると、目頭を押さえる人もいた。


琵琶と一人語りは、天草を舞台にしばらく終わりそうにない。


写真は天草町大江の塩づくりの現場の海岸、「須賀舞田海岸」。